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お鉢めぐりの途中から望む剣が峰。御嶽神社奥宮がある。

二ノ池から一段下がった場所にある賽の河原。イワギキョウチシマギキョウなどが盛りを迎えていた。

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速 報

木曽 御嶽山(おんたけさん)の高山植物

木曽の御嶽山は標高3,067mの独立峰である。702年に役小角が開山した霊山として、信仰登山の歴史は古く、麓から中腹にかけてあちこちに修験道場またはその跡が各所にみられる。活火山(ランクB)であり、御嶽神社奥宮のある最高峰・剣が峰のほかに、摩利支天山・継子岳・継母岳など、多くの小ピークがある。

 現在、登山ルートとして最も多く登られているのは御岳ロープウェイを利用して登る黒沢口ルートと、車で田の原まで行きそこから登る大滝口ルートである。今回は、黒沢口登山道から剣が峰に登り、剣が峰からお鉢めぐりをして二ノ池に下り、さらに賽の河原から三ノ池を経由して八合・女人堂でもとの黒沢口登山道に戻る周遊コースをとった。

山頂(剣が峰)から北方を望む。手前の平地が噴火口跡といわれる一ノ池、水があるのが爆裂火口跡といわれる二ノ池、二ノ池の後ろの平らなところが賽の河原。後方中央に奥穂高岳・前穂高岳が見える。その手前、雲に隠れているのが乗鞍岳。

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 8月9日ともなると、夏の高山植物の時期はそろそろ終わりに近い。しかし、遅くまで雪の残る場所は別である。

 黒沢口、大滝口の両登山道ともに、途中に遅くまで雪の残るような場所はないが、黒沢口八合目の女人堂から三ノ池をに至るコースにはこの時期にもまだ雪が残る沢がある。また、三ノ池から賽の河原を経て二ノ池に至る間は、コース上にはもう今は雪はないが、比較的遅くまで残雪があった場所があり、そんなところではまだ夏の花を見ることができる。

 今回目についた花を、順番に列挙しよう。

 ミヤマシャジンアカショウマハクサンオミナエシネバリノギランミヤマアキノキリンソウモミジカラマツコバノイチヤクソウシナノオトギリイワギキョウミヤマゼンコキソアザミオンタデゴゼンタチバナミヤマホツツジイワツメクサ、ミヤマアカバナ、ミヤマダイコンソウアオノツガザクラチングルマヨツバシオガマチシマギキョウコマクサツガザクラオオヒョウタンボクバイケイソウミツバオウレンミヤマキンバイミヤマコウゾリナツマトリソウ、オヤマリンドウ(未開花)などなど。

噴火口跡の一つ、三ノ池。13.5mの深さがあるといわれる池の水はコバルトブルーで美しい。池の脇に避難小屋もある。

三ノ池〜女人堂間の沢状の場所にはまだ雪が残っている。8月9日現在、このように雪の上を歩くところが2か所ある。

御嶽山にいくつかある爆裂火口跡の一つ、二ノ池。標高2,900mのところにあり、日本最高所の湖といわれる。池の脇にはこの時期にも雪が残り、池の水は山頂部にいくつかある山小屋の水源になっている。